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サプリメントの優劣は分かりづらい
サプリメントについて、“どんなものを摂ればいいのか”の次によくある質問は、“どれを選べばいいのか”です。
おそらく、“製品の優劣が分かりにくい”、ということではないでしょうか。
そこで、分かりやすくするために、サプリメントの品質というものを分解しながら考えてみます。その前に、妊娠の可能性を最大にするためにサプリメントを選ぶ際に、なぜ、品質にこだわる必要があるのかについて確認しておきたいと思います。
なぜ、品質にこだわるのか、2つの理由
まずは、妊娠の可能性があるからです。
妊娠前の女性の栄養状態は、妊娠する力を左右するだけでなく、お子さんの心身の状態にも大きな影響を及ぼします。そのため、妊娠前は、サプリメントによる栄養補給の必然性が高い時期であると同時に、絶対の安全性が求められる時期でもあるということです。
サリドマイド事件の例を出すまでもなく、「妊娠できさえすればいいということではない」、そして、「サプリメントであればどんなものでもいいというわけではない」、そういうことだと思います。
もう1つの理由、それは、サプリメントは、その外見とは裏腹に、法的には、リンゴやほうれん草などと同じ、食品の範疇だということ。
お薬は、法律によって、規格や作り方まで、厳格な規制があって、いい加減なことをすると、厳しく罰せられます。ところが、サプリメントには、そんな規制などなく、いい加減なことをしても、ペナルティーも、全く緩いものです。
行政の考え方としては、お薬は、専門家がしっかり取り締まりますから、それを信じてください、でも、野菜や果物、サプリメントは、買う人が、自分の責任で、選んでください、つまりは、そういうことです。
以上が、品質にこだわる2つの理由です。
サプリメントに限らず、妊娠前は身体に取り入れるものについては慎重を期すべきです。
新生児の出生時の平均体重が、年々、減っていること、また、アトピー性皮膚炎のようなアレルギーが増えていることを考えても、このことについては、いくら強調しても、強調し過ぎるということはないと思います。
そもそも、品質とは、具体的には何のことなのか
品質の高さについては、盛んにアピールされていますが、それは、どこが、どう違うのかについては、それほど、具体的に、語られることがありません。
製品の優劣が分かりづらいゆえんでしょう。そこで、サプリメントの品質を左右する項目を整理してみます。
1)何からつくられているのか
何からつくられているのか、すなわち、“原料”のことです。
2)栄養成分はどんな構成になっているのか
配合内容とそれぞれの量やバランス、すなわち、“規格(レシピ)”のことです。
3)栄養成分以外に何がどれくらい入っているのか
摂ろうとしていないのに、一緒に摂ってしまわざるを得ないもの(強制的に摂らされるもの)、すなわち、“添加物”のことです。
4)どんなふうにつくられているのか
誰が、どんなところで、どのようにつくられているのか、すなわち、“製造基準”です。
おおよそ、この4つの項目で、品質が決まります。
妊娠の可能性のある時期に選ぶべき品質
さて、どんな品質を求めるのかを考える際には、目的を明らかにしないことには、空理空論になってしまいます。
一概には、言えないわけです。
例えば、車を例にとると、近所に買い物にいくためには、フェラーリという車に備わっている品質は過剰というか、不要なわけで、それは、違うでしょう、ということになりますね。
サプリメントも同様です。
私たちにとっての目的は明らかです。
それは、妊娠の可能性を最大にするために、そして、それと同時に、健全な妊娠と出産のためです。
その目的にそって、あるべき品質を、項目ごとにまとめてみます。
1)原料は食べ物に近い形態であること
人間の身体が利用し、活用しやすく、そして、長期間、体内に取り入れて問題ないかどうかという観点からです。
同じビタミンでも、石油などの分子構造を変化させて製造された合成品よりも、野菜や果物、穀物、酵母など、食べ物、あるいは、それに近い形態のほうが、身体との親和性が高いため、よりスムースに活用され、なによりも、安全で、安心です。
妊娠を望み、妊娠の可能性のある時期には、食べ物の形態に近い原料を使った製品がふさわしいと言えます。
また、化学合成品の場合は、その製造過程で、不要な化学物質の混入リスクが拭えません。
2)目的にそった規格(レシピ)であること
マルチビタミンミネラルという基本の栄養成分が、優先順位から言うと、まずは、選択すべき成分なのですが、さて、同じマルチビタミン製品でも、ラベルの配合成分と配合量をチェックしてみると、全く別物と言えるくらいの違いがあります。
私たちが求めるべきは、妊娠の成立や維持に不可欠で重要な働きをする栄養成分が、その働きにみあった根拠のある量とバランスで配合されている製品です。
例えば、すべてのビタミン、ミネラルが、妊娠の成立や維持に深くかかわっていますが、葉酸をはじめとするビタミンB群やビタミンE複合体、また、鉄やカルシウム、マグネシウム、亜鉛、セレンなどのミネラル、そして、それらと協働する役割をになう栄養成分は特に重要です。
3)添加物は少なければ、少ないほどよい
サプリメントは添加物なしでつくることはできません。そして、食品添加物は、不要なものではありますが、一応は、その安全性は検証されています。
ところが、安全かどうかの判断は時とともに変わります。
つまり、安全かどうかは、案外、あやふやなところがあるわけです。
例えば、EU(ヨーロッパ)で禁止されているものが、アメリカや日本では許可されていたり、また、数年前まで許可されたいたものが、現在では、禁止されていたり、時と場所が変われば、安全かどうかの境界が変わるのです。
また、組み合わせや摂取量によっても安全性はゆらぐものです。
ですから、添加物については、さわらぬ神にたたりなし、です。
サプリメントをつくるために、内容物の流動性を高めたり、固めたりするのに、どうしても添加物が必要です。ただし、製造上、手間をかけたり、工夫することで、その量を減らすことは可能です。
そして、増量したり、色や味、香り、風味をつけたり、長期の保存を可能にするための添加物はなくても製造できます。
つまり、見た目や味(飲みやすさ)をどう考えるかです。
気休めや楽しみ?で飲むサプリメントならいざしらず、妊娠のためのサプリメントには、まったく、不要と考えます。
4)日本国内の信頼のおける製造基準でつくられていること
中国などの海外で製造することでコストを低くすることは、もはや、製造業では常識でしょう。サプリメントもコストのことだけを考えれば同じなのですが、アパレルや機械などと違い、デリケートな問題が存在します。
たとえば、安全性の担保されていない原料が使用されたり、不要な物質が混入したり、また、法律が異なることから、日本では禁止されている成分や滅菌方法で製造されるといったことが、“日常的に起こりえる”というリスクのことです。
国内の医薬品製造基準でつくられているものがベストです。
実際に、これだけの条件を備えたサプリメントは、相当、限られてきます。
製造者にこだわりがあるかどうか
それぞれの項目で整理してみましたが、現実的には、製造メーカーが、品質を判断するのに必要な全情報を開示しているかどうかという問題が、立ちはだかります。
実際のところ、悲観的にならざるを得ないのですが、利用目的を考えると、開示していない情報については、直接、メーカーに確認するくらいは、当たり前に必要と思います。
ただ、開示する義務がなかったりする項目があったり、驚くことに、メーカーでさえ、自社製品の原料の出処については、委託工場に“おまかせ”で、つかんでいなかったり、また、中身は海外で製造しているにもかかわらず、国内でボトル詰めだけをして日本製と表記する製品もあったりして、なかなか手ごわいというのが現実です。
現状では、サプリメントの品質は、製造メーカーの自主基準です。
ですから、最後の項目として、利用者のこだわりと同様にこだわりが、製造者や販売者にあるかどうかが大切な目安になります。
つまり、妊娠前という、とても大切で、とりかえしのつかない時期の利用ということを想定し、製品の開発や製造に携わっているかどうか、ということです。













